遠距離M女ですが、何か?
井原りり



 M女たちのねじれた友情

あたしとMrs.秋葉は長続きすると思う。

なぜかって彼女はMじゃないから。


ここから先にあたしが書くことで、何人かの友人をなくすかもしれないが、去っていくならそれまでの仲。

跡は追うまいぞ。


M女の連帯なんて「嘘」だ。

お互いがつらい状況にあるから、寄り添って慰めあいたいっていうのはほんとだろうか?

あたしが思うにそれは、自分の幸福を相手の不幸で計測したいだけだろうよ。

あたしもつらいけど、○○ちゃんはもっとカワイソー。

じゃあ、まだあたしの方が幸せなんだわ、うふ、よかった、ご主人さま大好き、らぶらぶう〜。

あほか!


それから、M女日記の読者は圧倒的にM女なんだろうけど、これもまあ、自分の境遇とよその境遇を比較検討して、自分を納得させたり安心したりしたいんじゃないだろうか。


あたしも、よその日記読みますが、あ、ちょっと文体的にご遠慮つかまつりたいのが多い。

って、あたしが特殊なのだ。

自分のS男氏に文中で敬語は使わないし……。

ま、これについてはかつて書いた。
が、しかしあれだな。webで日記つけるようになってからは書いてないから再掲してもいいかな。

他人さまが読んでくださるのだから、身内に敬語はおかしかろう?

平社員なら普段は社長に敬語を使うが、外から電話かかってきたら「ただいま社長は席をはずしております」っていうだろが。

SMの主従だとて、一般会社の主従と同じじゃないのか?

ま、いいや。


ねじれた友情ネタを、もいっこ。

う〜、月曜日は大学の同級生@開業医夫人、金曜日は高校の同級生たちとランチした。はかったわけじゃない、みんな年に一度あうかあわないかっていう仲だ。
偶然、今週そうなったんだ。

高校の同級生ってのはビミョ〜。

院長夫人、勤務医夫人、売れない絵描きの第二夫人、それと働く主婦二人(うち一人があたし)。

子どもの話題、塾の話題ばかりでランチタイムは終了。


去年の九月の日記にも書いたのだけど、まだこの5人のうち、誰の子どもも自分たちの母校に入っていない。

自分の子どもが自分の出た高校に入ったら「勝ち組」って、バッカみたいだが、みんなそう思っている。


あああ、なんて田舎なんでしょう。




2002年10月26日(土)



 官能小説って?


とあるところで官能小説コンテストがある。

で、応募するつもりだ。

ところが、普段この手の作品を読みつけていない。
ひょっとしたら考え違いをしてたかも?


質問。

官能小説って、まずは「濡れ場」っすか?


なんか、きっとそうだ。

じゃあ、作戦変更。


たぶん、あたしのアタマの中には、あたしなりの理想の濡れ場描写がある。

それを脳内に手を突っ込んで、かきまわして、ずりずりと引っ張り出せばいい。

うふ、うふふ。

この場合、自分はこうは言わないが、定番の言い回しっていうのが広く出回ってるな。
ありゃ一体どうなんだろう?

売れてるってことは、定番の言い回しがみんな好きなのか?
そうなのか?

ようわからん。


ま、いいや。
基本はいつも、読者としての自分を一番よろこばせるものを目指すってことだ。

* * * *
 

ところで、いはらが新しい奴隷を物色している。


今度はきりきりしたり、いらいらしたりせずに、上手にやろうと思う。
まだ見ぬ彼女と仲良くなれるだろうか。

あたしに似てない人ならいいと、思う。
もしくはむちゃくちゃ若い、うぶで何にも知らないようなコ。

でも余裕でにっこり笑えるようなのも、なんだか拍子抜け。


愛憎は表裏一体。

 

2002年10月27日(日)



 性行為の描写


官能小説の目的は一つらしい。

字で書いた「おかず」ってこと。

そうかあ。ふむふむ。


今まで、こういう裏日記を書くにあたり、あたしが注意してきたことは、まずはのろけない、次にあからさまに性行為について書かないってことだった。


自分らの惚気噺を他人である読者さまに読んでいただくなんぞ論外だ、と思う。
たまにはあたしも書いちゃってるかもしれんが、抑制はしてるつもり。


とにかく他人さまが読んでくださるということを考えると、ひたすら個人的な性行為について公共の場にさらしてしまうのは、どうもちょっとね、って思う。

ひとに読ませるなんて、もったいないんだ、はっきり言って。
大切な想い出がすり減っちゃいそうなんだからさ。


だがしかし、ここみたいに、日記も成人向けカテゴリだと、逆に読者さまの期待に反してるんじゃないか? という気もしてきたのだなあ。
もっとサービスしなくちゃいけないんじゃないかしらん?


そこでだ。

別路線の開拓っていうのも、いいかもしれないと思ったのね。

今度は「官能小説」だから虚構でいいんだし、嘘で塗り固めた物語を仕立てたっていいんだし、なんにも恥ずかしがることはない。

官能小説を標榜するからには、性行為の描写をメインにもってこなければならないっていうのも、いいストレス解消になりそう。
って別に普段からストレスレスでのびやかに暮らしているんですけれども……。


じゃあ、執筆体勢に入ります。



2002年10月28日(月)



 おうちでえっち

半裸で夫のベッドにもぐりこむ。


ゆうべ自宅の洗面所で抱き合った時「続きはあした」と予告されていたから。


乳首をちぎれるほどひねられるのが好き。

肩に噛みつかれるのも好き。

指でクリトリスをいやってほど、ぐりぐりされるのも、好き。

勢いで「もっと痛くして……」と言ってしまう。


夫は「主人」で「ご主人さま」じゃないから、あれして、これしてって頼んでも叱らない。

サービスのSかもしれない。


「おまえ、だんだん可愛くなるなぁ」

え? そんなあ!
ちょっと、どぎまぎ。


いや確かに。
夫の指の動きひとつひとつに反応してこんなふうに声上げて思いっきり感じてる妻がカワイクなかったら、どうせいっちゅうんじゃ。


「もっと痛くして……」


あたしがそう言うと、デパートの袋を開けて買ってきたばかりのベルトを取り出し、それでお尻と背中をぶってくれた。


あたしってなんて幸福なオンナだろ。

涙が出そうだ。




2002年10月29日(火)



 ためらい

やるからには、あえいでほしい。

書く以上は、反応が欲しい。

先月からエンピツを利用して、こないだようやくボタンを押すと続きが読めるタグを発見した。

デリエロも今まで知らずにいて、数日前からおじゃまして勉強させてもらってる。

おかげさまで、このタグたちはランキング向上に貢献してくれて……。

それより何より押してくださる読者さまあってのwebモノ書きではあるのですが……。

めるまが『おきものだもの』も昨夜めでたく100号突破しましたし、あらためてここで深く感謝の意を表したいと存じます。


ありがとうございます。


そう、今日のタイトルを「ためらい」としたのは、自分のやってることって高順位をねらってるだけのいやらしい行為かなってふと思ったりしたからなんだけど、マニュアルにも載ってるんだし、気にすることないか。


タグとか、わかるようになっててよかった。
全部ソフトにおまかせだったらこうはいかない。
タグ手打ち職人めざしてたもん。


↑エンピツ投票ボタン



2002年10月30日(水)



 ビョーキですっ!

アナの周りに違和感が、非常に不愉快な感覚が、椅子に座るとき、そおっと腰を沈める必要がある。


これはもしかして?



↑エンピツ投票ボタンです。よろしく


夫に見せる。

○▼医院へ行けという。そっか、近所にあるじゃん。



お医者いはく「何か、こころあたりは?」

夏休みに、ビー玉いくつも入れましたなんて、そんなこと申しませんってば。


「飲み薬と塗り薬で、まずいってみましょう。手術となると一週間の入院ですね」



ついでに家庭の話題。

男の子がいう。


「ねえ、おかあさん、ボクの名前は誰がつけたの?」

「おとうさんだよ」

「なんで? ぼくがおとうさんのものだから?」

「▼○くんは、おかあさんのものだよ」

「なんで? おかあさんが産んだから?」


まあ、そういうことになりますかね。



* * * *



自由表現の方でそこそこ順位が上がってきたから、登録サイト数がほぼ4倍もある「成人向け」ジャンルに変更することにします。


どのジャンルに登録してあっても更新状況がよくわかるように My Enpituへの追加登録をお勧めいたします。

マイエンピツに追加



2002年10月31日(木)



 愛と死

金曜日は近所のシネコンで女性1000円サービスday。
まあ1日は男性も1000円なのだが……。

そんなわけでけっこう人出の多い映画館周辺。

見たのはたけしの『Dolls』


好きな人と一緒に死ねたら、どんなにいいか。

地球最後の日とか、人類滅亡の日が前もってわかっていれば、その日はたぶん家族と一緒に死ぬんだろうな。


いはらと一緒に死ぬことは……まず、ない。


あたしはいはらより先に死にたい。

こないだ、ふと思いついて、それからはこのことを考えるとにそにそと笑ってしまうんだが……。


あたしがいはらより先に死んで、死んだことも相手にちゃんと伝わって、で、あたしの死を彼の方でもこころまちにしてくれるようにするには、うふふ、死亡保険金受取人をいはらにして、あたしに保険をかければいい。


なんか死ぬことさえも楽しみだ。


こうしておけば、あたしが死んだことが確実に相手にわかるし、遠距離つったって所詮は国内にいるんだし……。

先週借りてきたすんげえ駄作の『WASABI』を見た限りでは、パリからだってジャン・レノは保険金受領に来たっすよ。




2002/11/1
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