[dairy index] [back] [next] [today]

DUAL LIFE ★ 2000/June



離陸 その2

11:00にチェックアウトしてから、すぐタクシーで県立美術館へ向かう。
展覧会目当てではなく、ここのティールームでぼーっとするために行く。

絵葉書を買って友人に送る。

正午すぎに美術館を出る。タクシーで駅へ。

荷物になるから買うなよって前の日に云われたのに、どうしても読みたくて、柳美里の『命』(小学館¥1,200)を買う。
奈良美智を特集している『B・T』(美術手帖¥1,500)も買う。重い。

13:00まで駅前をぶらついて、土産物なども購入。

13:40空港着。早すぎだ。
食堂で地ビールをつまみなしで飲む。ぐびぐび。
読書。

離陸。

帰途の離陸でも泣いた。

柳美里を読んでさらに泣いた。

14:17 00/06/27

離陸

飛行機が離陸しようと機体をもたげた。

ぐ、ぐっ。カラダの奥のほうに重圧がかかったようだった。

ん?

イクときみたいだった。

泣けてきた。すごく自然に。

兄の領域へ向かう。
もう戻れない。

壊してやるよ
戻れなくしてやるよ

兄の声がした。

チャットに怠んで「気持ちいいことしよう」って電話であたしたちがいつもすること。
声だけで、カラダが熱く溶けていく時の、あの感じ。

離陸。

窓のしたの主翼。

ぱたぱたとジュラルミンがひるがえる。

眼下に小さくなる街を見下ろしながら、もうしばらく泣こう。

14:58 00/06/24

苦痛

もうじきだな。楽しみだろう。とriggがメールを寄越した。

楽しみ?
違うなあ。

今、少し苦しい。こういう苦しさが好きだ。

一緒にいられるのは24時間。

そのあとには、364日の不在が続く。

傷がM女の勲章ならば、苦痛はM女の糧だ。

15:21 00/06/20

【こんな関係ははじめてのブルース】

今まで何人か、オトコの人と関係を持ってきて……。
でも、こんな関係は……初めてだ。

あたしが戸籍上の名前で働いたり、怒ったり、子どもと遊んだりしている空間を離れ、700kmほど移動する。

するとあたしは完全に「りり」というモノになって、あの人の手のうちにおさまる。

あの人は思うがままに存分に「りり」というモノを楽しんで、そうして愛する。

【こんな関係ははじめてのブルース】ってどっかで聞いたぞ。
ん? 浅川マキ。『ちょっと長い関係のブルース』『こんな女ははじめてのブルース』

そうか、そういう歌だったな。

2:40 00/06/20

切符

いよいよ……。まもなく……。「五反田です」by moter man

切符買いました。

今度からオンラインでANAに直接アクセスしたほうが早いじゃん。

だっふんだ。

13:57 00/06/19

不具合

ミラーサイトには、まったく同じファイルをFTP転送したのでは、ダメダメだった。

geoのカウンターが作動しない。これは当然、すぐに気付いた。
ほかにもいろいろ不具合があった。

少しずつ直していくが、今日はもう眠い。
失礼してやすませていただく。

2:02 00/06/17

ホームセンターでを物色。

あるある。

いっぱい。

壁から絵の額を下げるためのものが上品でいい。
画廊のおねえさんは、みんなキレイ。

ひときわ目を引いたのは鈍いひかりでぴかぴかしてない落ちついた細身のもの。「ステンレス電解処理研磨」だって……。

その隣のずらりと並んでいるのは鉄にクロムメッキ。ぴかぴか光ってよろしくない。

ステンレスのはいろんな種類があり、自分では決められないと思った。
現地での初めてのお買い物は【 鎖 】だ。

手首に巻いてみた。いいな。とっても。
このまま買って帰りたくってたまらない。1本、¥248.
でも、こういう大事な意味を持つものを、独断で勝手に買ってはいかんでしょう。

だから、シーブリーズ1本と、毛穴すっきりパックと、三菱鉛筆#9800(懐かしい深緑の軸 1ダース=¥380.)を買って帰る。

お昼休みの携帯めるめるたいむにお伺いをたてると……。
よろしいとのお返事。

あらためてホームセンターへ。わくわく……。

14:43 00/06/14

もう一つの別の……

このページのどこかをクリックすると別の日記に飛べます。

それだけですけど……。

16:10 00/06/13

引越し

外国の無料webサービスの世話になるとは思わなかった。

掲示板が荒らされた。

このサイトを読んで不愉快な気分になる読者がいるということだ。そういうやつが、ジオに密告すれば、ここが削除される可能性は充分ある。
早々に引越しもしくはミラーサイトを作っておかねばならなかった。

画面のすべての言語が英語。
当たり前だが、どきどきした。

何度やってもいまくいかない、兄は兄でいろんなUSER nameを考えては挑戦するものの、エラーメッセージしか出ない。

英語がすべてわかるわけではない。
語学力のせいではないはず。

焦った。

でも、きっと向こうはお昼でみんな起きていて、アメリカはテレホなんて関係ないからネットワーカーは昼夜関係なく活動してて、それでつながんないんだ。

というわけで、昨日の午後、ミラーサイトが出来あがりました。
こことまったく同じ内容のファイルが転送してあります。
なにしろ100mbおっけー。画像! ほんとかよ? であります。

不測の事態でここが閉鎖されても、あっちはたぶんOKでしょう。

10:25 00/06/06

欲情

風呂から上がって、寝間着がわりの黒いカットソーのワンピースを着る。

子どもとベッドに横になる。

ワンピースの裾がめくれて、しろくて太いふとももが付け根からごろんと剥き出しになった。

ああ、白いなあ、と思う。

あたしは黙って、もう新刊ではなくなった村上春樹の『スプートニクの恋人』を読んでいた。

子どもは「TVつけて」とも「ビデオ見たい」とも言わず、黙って100円ショップで買った透明蛍光色のきれいなBB弾を100円ショップで買った安っぽいピストルに装填していた。

パン、パンパン。パ……ン。

バスクリンを溶かした風呂の湯の色をしたBB弾が部屋のあちこちに撃ちこまれて、ベッドの上にはねかえって、降ってきた。

『スプートニクの恋人』はちょうど「すみれ」が失踪して、話がややこしくなるところ。
主要な三人の登場人物は愛情と性欲が、それぞれ微妙にずれている。

本を視界からどけると、あたしの白くて太いふとももとふくらはぎがまた目に入った。
白い蛍光灯の真下で、シーツも白い。

あたしはまだあの人に逢ったことがない。
まだ、あの人はあたしにさわったことがない。

あの人はこのふとももにきちんと欲情してくれるかなあ……。不安というのではないけど、なんとなくそう思った。

子どもがあたしのからだによじ登ってきて、正常位。
ずるずるとずり落ちて、腕まくら。

まだこいつが起きている間は、PCのある部屋に移動できない。
今夜は何時になったらチャットに上がれるかなあ……。不満というのではないけど、そう思った。

0:01 00/06/05



[diary index] [back] [next] [today]