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DUAL LIFE ★ 2000/April
I miss くじら
◆親愛なるN鷹さま
まず、かくも私的な内容の文章をweb上で公開したことをお許しください。
これは、読者さまの前で、わたくしの所有者をあきらかにし、さらにわたしの退路を断つためです。あなたをはじめとして読者さまを欺き続けることはもうできません。
すでにお気付きのこととは存じますが、【秘密のコントロール】は不完全な虚構です。
unoのパートはいはらという男性の手によります。わたくしは、さかなのパートだけを書いています。
りりは今、いはらの完全な支配下にあります。
わたしが望んだこととはいえ、あなたがりりを束縛せずに長い鎖でつないでいてくださるのは、わたしにとって本当はよくないことだったのかも知れません。
りりはたぶんもっとがんじがらめに縛られたかったんだと思います。
こういう関係を長続きさせるには、わたしはあなたを好きになり過ぎていました。
初めて逢った時から、もう大好きになってしまって、あなたもそれがわかってしまったから、さぞやうっとおしい思いをなさったことでしょう。
ごめんなさい。
わたしはあなたが好きで好きでしかたがないのに、あなたはわたしを「けして好きとはいわない」と最初からはっきりとおっしゃっていましたね。
覚悟の上ではありましたが、それはとてもとてもさびしくて耐えられないことでした。
それで、書くのも恥ずかしいことながら、あえて正直に申せば、その寂しさをわたしは他の殿方で埋めようとし続けました。
気付いてみれば、あなたと関係ができてからのほうがオトコ出入りが激しい。
こんなにも自分が淫乱でおバカなやつだったとは……。
ほとほとあきれてしまいます。でも哀しいことに、あなたはすばらしすぎて、どんな人も、けしてあなたの代わりにはなりえなかった。
他の殿方と付き合っても、そのたびに、わたしはどんどんあなたを好きになっていく自分を思い知らされるだけでした。
でも、あなたはけしてわたしに「逢いたい」とも「好きだよ」とも言ってはくださらない。
わたしのさびしさは底無しでした。
それでもいろいろと学習の上「さびしい」とか「逢いたい」というコトバは禁句だと知りました。
だって逢えないことはじゅうじゅう承知の上、それがわかっているのに、だだをこねるような真似はけしてしたくなかった。
「メールが来ない」という愚痴は数回こぼしてしまいましたが……。
子どもの頃「一人っ子だから、わがままで聞き分けがない!」とよく叱られました。
だから聞き分けのよすぎるオトナになってしまったのかな。それはさておき……。
N鷹さん、あなたはもう「くじら」という、わたしの妄想の海にすむ存在ではありません。
さようなら。
半年間、ありがとうございました。
今、少しほっとしていらっしゃるのではないでしょうか。さようなら。
23:17 00/04/30 近況
夫の部屋に小田和正のCDアルバムがあった。
新作を買ったんだ。ひょえー、びっくり!
どうしちゃったんだろ。また彼女でもできたのかな?
最近は品行方正だったからなあ。
なあんてことをkittyと電話しながら……。
kittyもriggも博打打ちだったよなあ。わかった!
JRAのキャンペーンソングだからだよ!あああ、わかりやすい人だわ。
小田といえば、あたしは20年くらい前はオフコースのファンで公式ファンクラブにも入っていたりもした。
一番、好きだったのは3枚目か4枚目のアルバムで、彼らの代表作は『秋の気配』だと今でも思う。
もちろん『ワインの匂い』『眠れない夜』もだ。こんな若葉の季節にふさわしい歌では、けしてない。
でも、歌う。
>こんなことはいままでなかった
>ぼくがあなたから離れていく
(詞:小田和正)話はかわる。
わたしの住んでいる街の街路樹の話ね。商店街としては3つくらいあるのかな。それぞれ街路樹が違う。
西は通りの北側も南側も紅色の花水木。
まんなかへんは銀杏だったかな? プラタナスだったかな? とにかく葉っぱ系。
もう1本北の通りは金木犀。
さらに北の通りは、ここも花水木。葉っぱ系を過ぎるとずうっと、北側が白い花水木。南側が紅色の花水木。
桜田淳子が白いドレスで婉然と微笑んでいた、長島温泉ホテル花水木のCMを見るまで、そういう花が咲く木があることさえ、知らなかったんですけど、今がたぶん、一番きれいで見ごろでございます。
つつじもそろそろ咲きはじめています。
R2*8のけやきの若葉。
どうってことない普通のお宅の垣根越しに見える柿の木の若葉。
ま、絵に描いたような若葉の色ってえと、やっぱ柿の葉ですかね。
蘇芳の真紅。うー。ちょいとあの色は水商売って感じかな。
今日はあんまり花がきれいなので、病院まで片道のつもりを予定変更して往復してしまいました。
なんか、むかしの作品とか、ちょいと引用したい気分。
■■■ひゃっかりょうらん
おまえさんなかなかのもんだぜとはいっても
けっこんしようとはいわない
おとこのわがまま
にはもうなれてしまった
おんなはかんのん
かんのんのきょうちかんのうのきょくち
おとこをやわらかくつつみこんではなさない
にくのひだのてざわりだのにおいだの
のどをしぼりだすようなこえだとか
あたまではわすれるつもりでも
わすれられないわすれさせない
りょうてあわせてぬかすりつけて
もっともっとひくつになって
おねがいしますとたのみにくるなら
おれがわるかったとみとめるなら
15年、進歩してないのかな。
少しは変わったと思うんだがな。
書いた時は、どういうつもりだったのか。
「おれがわるかった」なんて認めるはずはないと思っていたし……。
だから冷たくされようが、しらをきられようが、あの人がドアをたたくと、もう我慢がきかなくなって、ご利用されてしまっていた。少しは学習しないとな。
ダメダメじゃん。14:58 00/04/27 めるまが復活
mag2で配信しているわたくしのめるまが。
アダルトと明記して、内容の変更を告知したところ、微減を続けていた読者が復活。ありがたい。
最長(多)不倒が1375だが、実際は1258まで落ち込んでいた。
それが#76では1341まで戻っている。初めましてのみなさま、どうぞ、よろしくです。
反対に創刊当時からのわたくしをご存知のみなさまには、最近のわたくしには、去年のような勢いが消えてしまったという印象を与えているようです。
そうなんです。
わたくしは変わってしまいました。人って変わっていくのです。
わたくしの「今」とお付き合いください。
尊敬するミュージシャン=早川義夫が
「僕はロックを歌う。ロックは今を歌うから」と書いていました。
ジャズは夜を、ブルースは過去を、フォークは未来を歌う。
ロックは今を歌う。わたくしは歌えないけど、今を書きます。
13:53 00/04/18 【 秘密のコントロール 】
習作として書いている【課題】をめるまがにして発行する。
ある日、S男「宇野」は、チャットで「さかな」を釣りあげる。二人を隔てる距離は相当のもので、まだ会ったことがない。
M女「さかな」はメールで「宇野」からの課題を受け取り、葛藤しながらも課題をこなす。おもしろいのは(書き手がいうか!)「宇野」と「さかな」が交互にそれぞれの想いを書きつづるという趣向。
一種のイメクラ遊びともいえるのだけど、デパガと営業部長、デパガと客、開業医と古参の看護婦、ヒモとホステス、パチンコ屋の店員と暇でパチジャンキーな主婦……。などなど。
暗室で、更衣室で、トイレで、ホテルで、倉庫で……。
妄想の海でずぶずぶに溺れるようにイメージは沸いてくる。mag2からは【誰にもいわないで】#76として、E−magazin、AMDSからは【秘密のコントロール】創刊号として。
配信予定は来週くらいから。20:40 00/04/09 PUNK!
音がヘンだなあ?
凹凸を拾いすぎ!
パンクしてらい。ひとまずスタンド行かなきゃ。
がたがたがたがた、がたんがたんがたんがたたん。
後ろの2t車のお兄さんが、何か言ってる。
「スペア積んでる? ここまで下がって停めて。換えてあげるよ」
「わあ! ありがとうございますう」近所のおばさんが「あらー、パンク? 大変ねえ」と言った。
保育園からそのままデパートへ行き、¥3000の菓子折を調達。
2t車の横に書かれた名前の建設会社の場所を住宅地図で調べて、届けて、お礼を申し述べ、帰宅。いきなりもよおしてしまう。
で、起きてきたばかりの夫とえっちして、日記を更新している。それが今、現在のあたし。
11:02 00/04/07 GALLERY
某ギャラリーへ行く。 黄金の額の中に収めることで作品は変化するものか、どうか。
かわいらしい黄金の厨子を見た。平田五郎の作品。
小さな扉を開けるとそこには不思議な半透明の光に満ちた空間がある。狭いが妙にこころを惹かれる。
たちこめるパラフィンワックスの匂い。
厨子を建物に見立てると床にあたる部分が一体なんでできているのかと思うような不思議な質感をしている。
透明な樹脂だろうか? 膠だろうか? 寒天かゼリーか何か? 硬いのか? 柔らかいのか? 押せばへこむのか?
さわってもいいのだろうか?
よくわからない。
でも、とてもさわりたい。「これ、なあに?」
「蜂蜜です」
がーん。やられた。ハチミツだなんて……。
「なめてもいいの?」
「どうぞ」
たたえられた蜜のプールに指を突っ込んで、なめてみる。
あたしがしたように、あなたもあの蜜のプールに指を突っ込んでなめてみてください。
芸術は官能だと思うのは、こんな時。3:49 00/04/05 cdmaOne
携帯の機種変更というのを初めてしてみた。
番号はそのまま、機種は初代iMACみたいなやつ。携帯でwebサーフィンまでやろうとは思わんが、e−mail機能にはむふむふな仕掛けがあって楽しんでいる。
まず、着信音は切ってバイブ着信にしておく。
で、メールをPCと携帯と同報にしてもらう。したがってメールが届くと携帯が震えて揺れて光ってわかるわけだ。木曜日はエプロンの胸ポケットに入れてて、その上からシートベルトして運転中。配達の途中で受信した。
金曜日は台所にいた。
土曜日は配達の途中、CD屋で道草くってた時に受信した。ありがとう。
すごく感じるよ。
ほんとはあんまり強くは震えないけど、そこはそれ、想像力で補うわけさ。まるで、ほら、事実が小説に追いついてくるみたいさ。
0:29 00/04/03 ネットナンパ
ネットナンパの常習者(プロナンパ師?)のテクニックを公開しよう。
女性のみなさん、食い逃げされないようにお気をつけあそばせ。
まず、大胆なほどに自分の個人情報を開示して、とことん相手を安心させる。
本当はベテランユーザーのくせに「ネット始めたばっかりで……」などと言って女に甘え、その優越感を逆手にとって、警戒心を解く。今時、普通の会社員だったら仕事でメールはばんばん使っていそうじゃないか? と思われそうな時は「ボク、今までMACだったんで、Winのメーラーはよくわかんないんすよ」などと言うのもうまい手。
これはナンパなんかじゃなく、まるで今から素敵な恋愛物語が始まるかのような錯覚を抱かせる。
「割り切ったおつきあい」などというクサイ台詞はしらけるので使わない。被害というか、実害としては「これでわたしにもネットで獲得した恋人ができたわ……むふふふ」などと女が浮かれていても、結局、一夜限りの疑似恋愛だったことをのちのち思い知らされ不愉快になること。
見分け方としては、デートの翌日からぷっつり連絡が途絶えること。
女は泣くわなあ。だまされたってね。
忘れたころに「この間は楽しい時間をありがとう。でも、やっぱり僕は……」というかたちで女に別れのメールをよこすやつは、まだ充分にカワイイほうだ。3:29 00/04/01
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