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札束を着る - 2003年01月31日(金) あたしが住んでいるのは狭くて古臭い地方都市である。 町の本屋も、電器屋も、郊外型に押されてつぶれていく。 なのに呉服屋は多いし、どこもつぶれずに商売を続けている。 秋冬になると着物で出歩いているばあさんに、一日何回もすれ違う。 普段着として着物を着てるババアがそこそこにいるってことだ。 こんなにたっくさん呉服屋あるんだから、知りあいと一軒の店で鉢合わせすることなんてありえないと思っていた。 ところが昨日、○×屋にいたら、店の前にベンツが停まり、夫の妹とそのダンナが入ってきた。 もおお、ほんっとにびっくりだ。 そこんちの次女が来年の成人式に着るという振袖が出来上がったので見に来たのだ。 自分の家に置いておく気などないらしい。まだ1年も……。 成人式っていったって出来ちゃった結婚で高校中退して、まだ19歳なのに子持ちの人妻だぜ。 まったくもう。 それにしても見事な着物だった。 染めといい、柄といい、金糸の縫い取りといい……。 振袖なんて興味ないあたしだが、ため息が出た。 どこにそんな金があるんだろう? でもやつらには品も学もない。 義妹のダンナはあたしが結婚したころはまだ塀の中にいたんだし……。 まあ、そういうことだ。 呉服屋で義妹に会ったことを誰かに話したい。 夫に言っても鼻で、ふん、というだけでつまらない。 舅は義妹と仲がいいから、下手なことはいえない。 告げ口するなら、姑だ。 義妹は自分の母親をバカにしすぎている。 やつに比べたら、嫁のあたしのほうが姑とはうまくいってるくらいだ。 「○▼子の振袖見たよ」 「わしにも○▼子に振袖作ってやりたいから金出せって言ってきたが、断ったんだ。なんだ、金あるんじゃないか。ふん。まあ、しかしねえ、子どももいて結婚もしてるのに、今さら振袖なんてねえ」 ほんっと、金だけあってもだめだ。 品性も教養も金では買えない。 - 甘えんぼは断罪 - 2003年01月30日(木) 同僚Aが来年度から労組の専従に近い勤務になるため、うちの職場には実質週に2回しか出勤できないという。 組合本部としては転勤希望があるなら優先的に配慮するそうだ。 同僚Aとしては、働きなれたこの職場に来年も籍を置いておきたい意向を持っていた。 が、そのためには一方的に彼が今までやっていた仕事をわれわれが分散して背負い込まねばならない。 こんな小人数の職場で、彼は自分の甘えのために、わたしらに負担を強いるのか? それはちょっとキツイだろう? あたしゃごめんだね。 期限が決まっているなら我慢もしよう。 だが、彼の専従期間は未定。 このままずっと労働組合に半生を捧げちゃう可能性だってある。 あたしは、彼の甘えた根性が気に入らない。 みんなはどう思っているんだろう? あたしたちは、ちょっと冷たいかな? とは思ったが、彼には転勤してもらうことにした。 でも、それではあまりにも今までの彼の仕事に対して冷たすぎるんじゃないかと、いう同僚もいる。 感情だけじゃ仕事はできない。 彼は口惜しがっているだろう。 今までこんなにがんばってきて、専従やるならさっさと出てけっていうのか、ってね。 う〜。 かわいそうだけど、そういうことよ。 で、同僚Aはちょっと落ち込んでいる、つか、さびしそうだ。 あたしはこのまま彼を甘やかしても、今後の彼のためにゃならないと思う。 初めての職場でクールに組合専従として勤めたほうがいい。 そんな同僚Aをみかねて、同僚Bはいうのだ。 「彼のために、もうちょっとわれわれは動くべきじゃないか? 彼にうちにいてもらって、本部からうちに期限付き職員を派遣させるように働きかけたりできないか」 そんな結果がわかっているようなこと、かたちだけの動きを見せたところで一体何になるというのだ。 何度もいうが、同僚Aはわたしらに甘えているだけだ。 来年以降もここにいていいよって言ってほしいだけだ。 わたしらなら多少の負担もみんなで背負い込んでくれるだろうというのが見え見えだから、あたしはヤなんだ。 - 危機意識 - 2003年01月29日(水) いはらもササキケンジもいうが、関東以西の日本人には危機意識がない、もしくは薄すぎる。 今日は雪が積もるかもしれない。 帰りの交通手段が確保できないおそれがある。 仕事? どうなる。 雪が降ったくらいで、なんだ? と言われそうだ。 - のろけんな - 2003年01月28日(火) 友人の中年の歯科医が不倫にはまってしまい、のろけたいが相手がいない。 のろけ話をするには相手を選ばねばならない。 口が堅く、同じ立場であればなおよい。 だからってあんたが選んだのは、あたしかよ。 業務連絡の短いメールには必要な事柄の他に必ずひとことのろけを付け加えるのを忘れない。 ううう〜、ちょっと迷惑よ。 なんで、あたしにそういう話を聞かせるのかね? 他の人には言えないのはわかるがな。 歯科医とは同じ文芸系同人誌で原稿を書いたり編集したりというつきあい。 いはらを知る前にこの歯科医に言い寄られていたら、今のあたしは彼の「彼女」になっていただろうか? こちらから言い寄るつもりなどはない。 こころ惹かれることなどないから。 起こらなかったできごとを仮定して語っても無意味だ。 これまで勤務先、取引先、同人仲間など、現実を共有する相手とは深い仲にならないようにしてきた。 他人の目。 無責任な噂。 それぞれの家庭。 想像に難くないトラブルをおしてまで恋に堕ちたいほどの相手はそうそう見つかるものではない。 オトナだから距離のある人とこうなることを望んだのだ。 - ランクダウン - 2003年01月27日(月) 更新頻度がどんどん下がる。 ランキングは正直。 順位も下がる。 - あたしのカルテ - 2003年01月21日(火) 「ピルはよその病院でもらってたの?」 をいをい、先生。 あ〜た、あたしの子ども取り上げたヒトでしょう? 忘れたの? ピルもらうのも初めてじゃない。 ま、年間何百人も生まれる子どもとその母、いちいち覚えちゃいられない。 あ、カルテがぺラ一枚だ。 そうか、今までの分厚いあたしのカルテはもう廃棄されたんだ。 だからあたしなんざ新患扱いか。 変色してぼろぼろになって、厚く綴じられたあたしのカルテはもうここの病院にはないんだ。 ふうん、そうか、そうなのか。 ま、いっけどよ。 - 子宮は元気か? - 2003年01月20日(月) どうも膣内からの分泌物が増加傾向にある。 べたべたしてたり、どろっとしてたりはしない。 色もない。 においは……。 自分のパンツの染みの匂いなんて嗅ぐかよ! わかんないぞ。 ピルも一昨年から去年の夏にかけて必要に応じては飲んでいたが、とうとうなくなって、それ以来は飲んでない。 おうちえっちするのにもピルは有効だと思うのだが、夫が気を回すので常時服用はやめたのだ。 いつなんどき、いはらのもとへ飛んでもいいように。最低一カ月分は確保しておかねばならない。 離れていようが、近所にいようが逢えない状態でいるなら、距離自体は問題じゃない。 メールも電話もつながるなら距離は関係ないのだ。 配偶者と性交してないわけじゃなし、日常生活が不幸なわけでもなければ、頻繁に逢ってなきゃいけない理由は、特別にない。 少しばかり交通費はかさむが、すわ出陣! の時の心構えができてさえいればいい。 というわけで、婦人科の待合室にて更新中。 - ねすけ - 2003年01月19日(日) ネットスケープをバージョンアップ。 なんだか、こんなことだけでもくたびれてしまうのは空模様のせい? - ありゃ - 2003年01月16日(木) 看板をおろして半分リタイヤ気味のお針の先生に仕立てを頼むと出来上がりはすっごく遅い。 いつごろ着るつもりだなんて期待してたら、腹が立つと思うくらい。 だから、期待はするなってばよ。 でだ。 給料日だから一昨年の秋ごろに持ち込んだ緋の長襦袢を受け取りに行った。 呉服屋で見つけて衝動買いした黒地に刺繍入りの半襟をかけてもらうように頼んである。 ん? 広衿になってない。 バチ衿じゃん。 そうだな。衿裏の生地を渡しておかなかったから、しょうがないわな。 風情がないですよ、広衿でないと。 かといってもういまさら仕立て直しは、ごめんだし。 なんかちょっとがっかり。 そろそろ子どもが小さい頃に着せてた着物をほどいておこうと思うのだ。 - 喪服の人々 - 2003年01月15日(水) 葬式が続く。 去年、カシミヤの黒いロングコートを意を決して買っておいてよかった。 って、今まで真冬の葬式はどうしてたんだろう? 安物の黒っぽいのでごまかしてたっけか? 昨夜、職場の電話を使って個人的な弔電を打ち、請求書を実家の電話番号にまわすよう DENPO 115 に依頼した。 その確認の電話を実家の母が、今日の昼に受けたのだが、なにしろあの、母である。 浮世ばなれしたというか、世間知らずというか、電電公社がNTTになったことさえ知らない。 「こちらNTTですが……」 「NTTってなに? 英語でごちゃごちゃいわれても、あたしゃわからん。純然たる日本語で名乗りなさい」 「あの電報の確認のお電話なんですが……」 「電報? あんた電話局の人? 電話局なら、なんで最初から電話局と言わない?」 んなこと言われたって、なあ? お疲れ様ですな>みかか(いや、これも古い! あっは) - 落書きのない建物なんて - 2003年01月14日(火) こんな落書きが業者専用エレベーターの扉にあった。 - 薬草茶の朝 - 2003年01月13日(月) たしか去年の9月か10月の日記に書いたっけか? 行きつけ「だった」喫茶店の閉店について。 同じ建物をそのまま使って、またオープンした店に今、いる。 開店の花輪も見なかったが、看板は出てるし駐車場にクルマもあるので休日の朝、ちょいとひとりで入ってみた。 カウンターとレジ台、塗り替えた壁の照明器具はそのまま、テーブルと椅子は新品だ。 最近、カラダがコーヒーを受け付けないので、つとめてお茶の類いを飲むのだ。 コーヒー大好きなのに、胸がやけて苦しくなって、だめ。 で選んだのはジャスミンティー。 ちょいとミントも入っている。 耐熱ガラスのポットとカップ&ソーサー。 砂時計と新品のステンレスがぴかぴか光る茶こし。 たっぷり2杯分のお茶。 端末でテキスト打って、更新したら家に帰ろう。 ちなみにBGM。 この上品なピアノはビル・エバンス? 田中さん - 2003年01月12日(日) やはりあたしも好きなんです。 田中さん。 康夫ちゃんも、耕一さんも。 田中耕一さんに関しては東北大というのも、いいんだけど、富山中部っていうのが、親近感を感じるところ。 富山に行ったこたあないが……。 でだ。 正月のTV見てあきれはてたことがあるんだが、いいかげんにくだらないことで田中さんを追いかけ回すのはよしなさいよって。 まったくもう、入社した時はいっぱしのジャーナリストをめざしてたんだろうレポーター諸君よ。 田中さんちの近所の寿司屋だとか、蕎麦屋だとか、神社だとか、取材して田中さんちからの注文がないだとか、いつもはあるだとか……。 取材してて情けないんだろ? ほんとはよ。 あああ、やだやだ。 いい加減にせんかね! |
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